花粉症空気清浄機

花粉症対策空気清浄機

最近は新型インフルエンザ対策として、シャープ製プラズマクラスターイオン等のイオン発生機能が搭載された空気清浄機が注目されていますが、実はイオンはアレル物質である花粉にも効果があります。

ただし、何故かシャープ製プラズマクラスターイオンだけは、何故か効果に関する説明文に、花粉の文字がどこを探してもありません(※1)。なので、とりあえずシャープ製は除外して良いのではないかと思います。
2011年度から「フィルターとの相乗効果」との注意書付き(…何だそりゃ??)で、スギ花粉が載り始めました。しかし、フィルターに引っ掛かった分に関しては、とりあえずイオンは必要ないでしょう。

また、実は注目すべき事実として、サンヨー製イオン発生装置のウィルスウォッシャー専用発生機(非空気清浄機)のユーザーレビュー(楽天)で、何故か花粉症の緩和に効果があったとの書き込みが目立ちます。なので、イオンを空気清浄機の機外へ飛ばすタイプと飛ばさないタイプ(ダイキンの光速ストリーマ)があるのですが、機内へ回収できない花粉にまで届く飛ばすタイプの方が良いと思われます。

また、イオンとは生成してもすぐに消滅するものなのですが、水分をイオンの周囲にまとわせることで寿命を長くすることが出来ます。空気清浄機メーカー各社はそうやってイオンを機外に飛ばしているのですが、実はその水分として、空気中のそれを利用する方式と、機内に水(水道水)を補給してその水分を使用している方式の2種類があるのです。

給水が必要であるということは、面倒であるという評価を受けやすいです。しかし、給水を必要としない方式では、低湿度下においては空気中の水分が不足するため、イオンにまとわせる水分を十分に確保できないケースが出てきます。つまり、その方式ではイオンの性能が安定しないのです。

しかし、花粉症患者においては、給水程度の面倒があるより、性能が安定する方がはるかに重要なはずです。なので、ここで一応パナソニック製ナノイーが消えます(シャープ製が花粉にも有効であったとしても、やはりここで消えます)。

残るのは、サンヨー製ウィルスウォッシャーと、東芝製ピコイオンです。しかし、ピコイオンは性能的に格が落ちますので、ウィルスウォッシャーが残ることになります。


ただし、イオンを安定して飛ばすために、水分を足せる、つまり加湿機能を持つ加湿空気清浄機を買うという手段もあるのです。なので、その場合にはナノイーはまだ選択対象に残ります。(⇒「うるおいエアーリッチ」)

ただ、ナノイーは、金属の棒の先を冷やして水を結露させ、そこに電気を流すというプロセスを取る都合上、実は低温度にも弱いという欠点があります。ナノイーの空気清浄機&加湿空気清浄機での発生条件は、「室内温度約5℃〜35℃」とされています。勿論、5℃以上なら良く、5℃以下ならダメという単純なものではなく、低温度だと発生しにくくなるものと思われますので、注意が必要です。そして、花粉症の発症する時期(健康見聞録)を見てると、スギヒノキが早い時期から花粉を飛ばすようですので、それらに反応する人達には、ナノイーはあまり向かないかもしれません。

また、一応両メーカーが公表している花粉に関する実験の数値を見てみると、

となっていまして、実験の条件が違い、特に花粉の量が両者とも謎ですので、何とも言えません(抑制が100%に近づく程、残りを抑制するのに余分に時間がかかるようになります)。

ただやはり、結露させた分の水分しか使えないナノイーと、水道水を補給して直接そこに電気を流すウィルスウォッシャーでは、物理的にウィルスウォッシャーの方が有利に見えます。・・・当然注水された水が尽きない範囲での話となりますが。


純粋に空気清浄機としての性能を見てみますと、空気清浄機で多分一番重要であるはずのフィルター性能が最も良いのは、高性能フィルターの代名詞「HEPAフィルター」を採用するシャープ製です。しかし、サンヨーもダイキンもフィルターでの花粉(アレル物質)除去性能を謳っていますし、そもそも花粉はフィルターに最高性能が要求される程小さくはありません。なので、恐らくその面で特に劣るということはないでしょう。(フィルター性能と空気清浄のスピードという、本当の基本性能で最高性能なのは、スウェーデンのブルーエア社の製品となります。ただし、ブルーエアにはイオンがないのですが。)


サンヨーはメーカーが消滅しましたので、残るはパナソニックのナノイーの加湿機能付「うるおいエアーリッチ」ということになります(汗)。以下は元々あったまとめ的部分です。

そういう訳ですので、残るのはサンヨー製です。ただ、実はサンヨー製の非加湿の空気清浄機の下位機種「ABC-S16B」は、ウィルスウォッシャーを未搭載なので、残るのはノーマルの空気清浄機の「ABC-VW26B」と、加湿タイプの「ABC-VWK71C」、「ABC-VWK60C」、「ABC-VWK14B」ということになります。

そして、実は同じウィルスウォッシャーでも、濃度の違いがありまして、その中で加湿型の低価格機「ABC-VWK14B」のみ他の3機種の4分の1の濃度となります。また、実のところ、この機種にはホコリセンサーも付いていませんので、外すことにします。

残った3機種の中では、一番高価な「ABC-VWK71C」が一番大型なだけに風量も強く、また、 "エアサーチ気流" というルーパー(風の吹き出し口)を左右に振って、ホコリを見つけるとそこに集中的に風を送るという、この機種に特有の機能がありますので、最高です。

ABC-VWK60C」と「ABC-VW26B」では適用床面積はほぼ同等ですし、また、大きな違いは加湿機能の有無ですので、加湿が必要なければ、「ABC-VW26B」でもよろしいのではないでしょうか。

尚、既に空気清浄機をお持ちの方は、イオン専用発生機を購入して組み合わせて使うことも出来ます。サンヨーのウィルスウォッシャー機「VWP-MF20A」であれば、上記の(加湿)空気清浄機と同じ最高濃度が出ますし、適用床面積も〜14畳と広いので悪くはないと思います。

ちなみに、私は別にサンヨーの回しものではありませんので(笑)、お時間のある方は購入者の感想を色々読んだり、諸機種の性能をご自分で比べてみて下さい。

2013年現在、2012年11月にバルミューダという、高価でデザイン性の高い扇風機で有名になったベンチャー企業が、花粉を集めるのには高風力が必要として、言わば花粉対策用として発売した「ジェットクリーン(JetClean)」という機種もあります。46,800円もする非常に高価な製品ですが。…困ったことに、バルミューダは、どうもパナソニック製を匿名で比較対象として、他の大手メーカー製空気清浄機の12倍の花粉除去性能を持つとしています。それが本当であるならば、パナソニックよりシャープの方が良いと言えるでしょう・・・。
ちなみに、東芝の2012年度からの、スピーカーのようなデザインの空気清浄機は、送風が緩やかなのをウリとしていますので、バルミューダの主張からすると、あまり花粉向きではないことになります。

時々 "花粉モード" という運転モードを持った機種もありますが、これは例えばシャープでは最初は10分間、次からは20分間 "強" 運転をして空中の花粉を部屋の下の方に落とした後、やはり20分間 "弱" モードを使って、ゆっくり空気清浄機本体にまで引き寄せて回収するというものです。そして、それを延々と繰り返します。ただ、微妙な部分もあるのか、シャープの非加湿型ではなくしてしまいましたし、花粉の吸引能力の高さをウリとするバルミューダ社製にも、そして花粉の捕塵の早さでも世界一を自称するブルーエア社製にも、そのような運転モードは付いていません。恐らく、センサーで花粉を探知すれば、風量を強めれば良いということなのでしょう。
パナソニックでは花粉モードこそありませんが、中位以上の機種では、センサーで感知するニオイとホコリで気流の角度を使い分ける仕組みを持っており、センサーが花粉を感知した場合には、ホコリ用の低めの気流に切り替わるはずです。

花粉モード搭載機種・一覧
非加湿型
2012年度型2011年度型
ダイキンMC75NMC75M
日立 ― ― ―EP-GZ30
象印 ― ― ―PA-HA16(現行型)
シャープ ― ― ― ― ― ―
パナソニック ― ― ― ― ― ―
ブルーエア ― ― ― ― ― ―
バルミューダ ― ― ― ― ― ―
ツインバード ― ― ― ― ― ―
加湿型
2012年度型2011年度型
シャープKI-BX85,KI-BX70,KI-BX50
KC-B70,KC-B50,KC-B40
KI-AX80,KI-AX70
KC-A70,KC-A50,KC-A40
ダイキンMCK70N,MCK55N,MCK40N
TCK70M,TCK55M
MCK70M,MCK55M,MCK40M
日立EP-HV700,EP-HV600EP-GV65,EP-GX50
パナソニック ― ― ― ― ― ―
東芝 ― ― ― ― ― ―

花粉モードの各々のメーカーでの詳細としては、

  • シャープ ⇒ 最初は10分のみ "強" 運転をし、その後20分程度 "弱" ⇔ 20分程度 "強"
  • ダイキン ⇒ 5分間 "標準" ⇔ 5分間 "弱"
  • 日立(EP-HV700,EP-HV600) ⇒ 1時間に1回強運転をし、センサーの感知率を高めると共に、感知の結果により "強" か "中" で運転
  • 日立(EP-GX50,EP-GZ30) ⇒ 20分間 "中" ⇔ ニオイセンサー(ニオイセンサーです!)で空気汚れを感知し、自動( "中" か "弱" )で20分間
  • 日立(EP-GV65) ⇒ センサーで検出した空気の汚れ具合により、自動で "中" と "静" を切り替え
  • 象印(PA-HA16) ⇒ 18分間の急速運転の後、42分間静音運転をし、その後31分間の標準運転と29分間の静音運転を繰り返す

…ということになっています。

あと、花粉の季節には洗濯物を外に干せないと思いますが、その場合に役立つのが除湿機です。最近ではイオン発生機能付きの製品も出始めていますので、気になる方はぜひご覧下さい。⇒「除湿機比較

また、多少怪しげではありますが、花粉症に効果があるという、首から下げるイオン発生機(エアサプライ/イオニオンEX)なんて物も売っています。珍しいもの好きで、且つ花粉症の方には、ピッタリなアイテムなのではないでしょうか。

車を運転される方、自家用車で移動しなければならない方には、一応それ専用の空気清浄機もあります。数はとても少ないですが・・・。


※1 シャープのプラズマクラスターイオンには静電気除去の効果がありますので、服に付いた花粉を落とすのに役立つという話があります(「プラズマクラスターの効果[シャープ公式サイト]」)。イオンを飛ばすタイプであれば、他メーカーでもそう変わらないはずですが、他では静電気除去の話はありません。(加湿機能があると、つまり加湿空気清浄機だと、そもそも静電気は起きにくいという話もあります花粉シーズン到来! 「空気清浄機」は“集じん機能”で選べ [日経トレンディネット])

また、プラズマクラスターイオンは、恐らく花粉に効果がない訳ではないと思いますが、良い数値が出ないのだと思います。東芝ピコイオンや日立アレルオフイオン(廃止済)でも都合の悪い数値は伏せていたりします。

更に、シャープ製の場合には、1台の同じ空気清浄機においても、プラズマクラスターイオンの適用床面積は、空気清浄適用床面積よりずっと狭いという問題もあるので、一応注意が必要です。()


  花粉には加湿が有効

最近の住宅は気密性が高く、窓を開けないかぎり室内の花粉量は多くないが、対策としては空気清浄機より加湿器がおすすめ。鼻の内側などの粘膜を守り、空気中の花粉を床に落とす効果が期待できる (by「空気清浄機より加湿器が有効 花粉症対策の最新知識/日経新聞社」)
ただこれらの塵も湿るとその重みが増し、床に落ちる(積もる)のです。そこを一網打尽に拭き取りたいところ。ただし加湿の目安は、相対湿度で「50〜60%」が最適と覚えておきましょう (by「花粉を徹底除去する掃除の10ヵ条/ALL About」)

…加湿には、静電気を起こりにくくし、服等から花粉が落ちるのを助けるだけではなく、宙を舞う花粉を湿らせて重くし、早く床に落とす(=人が吸い込む危険性を低減)効果も期待できるようです。更に、鼻の内側などの粘膜も守ってくれるようですが。

ただ、花粉は空中を漂う粒子としては、比較的大きなものなので、元々下に落ちやすいとされています。下に落ちた花粉は、再び舞上げないように、フローリング上であれば、どちらかと言えば掃除機より雑巾やフローリング用シートで、絨毯上であればやはり掃除機で掃除をする必要があり、これは花粉症対策として、空気清浄機を使うのと同様に重要であるとされています。

ちなみに、加湿器ではなく、加湿空気清浄機でも、50%〜60%を目安に加湿するのは標準的で、それ未満の湿度を目安としての運転は、一部の機種で、わざと設定湿度を低くする場合以外にはないはずです。


関連ページ:

都会はスギが少ないのに、花粉症患者が多い理由は「アジュバント」(家電Watch)

乾燥は大敵! 花粉症患者の約8割が実感する“のどの異常”の理由とは(東京ウォーカー)

今から花粉対策に空気清浄機を買おう!〜戸田覚の1万円【自腹】研究所〜(日経トレンディネット)

花粉症対策特集(amazon)