アクティブプラズマイオン

ダイキン「アクティブプラズマイオン」

ダイキン工業は、2012年度の加湿空気清浄機から従来の機体内限定イオン技術「光速ストリーマ」に加え、機外にイオンを飛ばして付着臭等に効果を及ぼすことが出来る「アクティブプラズマイオン」を搭載し始めました(公式サイト)

これでまた訳の分からないイオンが増えましたが、名前は各メーカーが勝手に付けているだけであり、これもOHラジカルという活性酸素の一種を主とする、他社と同じイオンです(このメーカーの光速ストリーマが元々少し特殊)

その性能としては、濃度が吹き出し口付近、最大風量時で25,000個/cm³だとされていますので、一見シャープの最高性能品・超高濃度版プラズマクラスター25000と同じです。

しかし、シャープでは常に機種ごとの適用床面積の部屋の中央付近で計りますので、濃度は全く異なります。

実は、"スポット脱臭(シャープ公式サイト)" と呼ばれるシャープの空気清浄機の送風口の直上にスーツ等を吊るす使い方が紹介されているのですが、これはプラズマクラスター7000(イオン濃度7,000個/cm³)の機種でも、強運転であればその際風が当たる付近では、濃度100,000個/cm³だとされています。なので、ダイキンの「アクティブプラズマイオン」の濃度は、シャープの普通の空気清浄機/加湿空気清浄機である、プラズマクラスター7000の機種の(ほぼ)4分の1ということになります。

ちなみに、パナソニックのナノイーにはこういう比較可能な濃度表記はありません。ただ、毎秒約4,800億個発生するとだけされています(2011年度型)。…一見多いようですが、送風口で付近で測っている訳ではないですし、効果が卓越している訳でもないだけに、コメントのしようがありません。

また、これは水からイオンを作るタイプではなく、空中放電でイオンを生成するタイプのようなので、イオンにまとわせることが出来る水分量が少なく、イオンの寿命が短いはです。しかし、シャープとは異なり、そのことが書かれていません。なので、実は意外と狭いイオンの適用床面積も書いているシャープと比べると、ダイキン製はちょっとどうだろうかと思います。

肝心のその効果については、実のところ統一された実験の方法がある訳ではないので、同じような実験がなされていても、効果の高低を言い切ることは出来ないのです。しかし、一応ダイキンが出しているデータを見ると、6畳空間で布に染み込ませたタバコの臭気濃度を初期値から1(=約9割減)下げることが出来るようなので、何故かイオン濃度が4倍のシャープ製とも、そしてナノイー(公式サイト)とも、大体互角です。

対アレル物質(アレルギー性物質)の抑制に関しても、都合の良いことに、パナソニックとダイキンが共に45Lの容器内で、スギ花粉使って実験しています(⇒パナソニック公式サイト)。ただ、測定方法が複数あるようで、はっきりしないのですが、ナノイーは、2時間で99%を抑制。ダイキンは8時間で95.5%を抑制となっています(ただし、アクティブプラズマイオンも1時間で90%程度まで抑制しています)。

ちなみに、シャープの場合には、シャープは8畳空間でアレル物質であるダニのフンや死骸で実験をしているので、比較は不可能です。そして、空気中のそれらのアレル物質濃度の増加を抑える(減らすのではなく)ことが出来る程度の話となっており、効果が高いとまでは思えませんが、確かに実際の生活空間での効果はあるようです。ただし、これはプラズマクラスター濃度3,000個/cm³を使っての古い実験データなので、高濃度での再実験が望まれます。

対付着菌(カビ菌とは区別されます)の項目に関しては、シャープではその項目がなく、パナソニックでは1m³の容器内で24時間で効果があるというだけで、具体的な数値がありません。ダイキンでもたった9Lの容器内で測っているだけで、24時間で99.97%抑制出来たとされています。

カビ菌抑制の項目に関しては、ダイキンでは9L容器内での28日間の培養実験となっていますので、浮遊カビ菌ではなく付着カビ菌の実験のはずですが、パナソニックでは特にこの項目がありません(全部浮遊カビ菌のよう)。

ダイキンは、アクティブプラズマイオンを使い、その28日で9L容器内のカビの生成を半減以下にしたとありますが、シャープの場合には、2.6m³の空間で5日増殖させたものを使い、やはり5日後にカビの増殖を半減以下にしたようです。…なので、ここではシャープの方が遥かに高性能に見えます(プラズマクラスターイオンの濃度は25,000個/cm³、もしくは30,000個/cm³となっていますが、プラズマクラスター7000の機種を適用床面積の半分の面積で使った場合に・・・等という注意書きがカタログに付くややこしさです)。

ダイキンのアクティブプラズマイオンの効果の実証項目では、ニオイ除去というのもありますが、他メーカーでは付着臭除去の項目はあっても、そういう項目はありません。イオンは、大抵脱臭フィルターを用いた空気清浄と同時に使用されるからだからだと思われますが。しかも、ダイキンは、たった5Lの小さな容器内で、アンモニアを240分(4時間)で96.3%減少させたなどとありまして、良いのか悪いのかよく分かりませんが、とにかく一定の効果があるようです。(更にダイキンでは、ニオイに効果のある機体内限定イオンの光速ストリーマも同時に備えています)

お肌の水分量アップの項目に関しては、この元祖はパナソニックで、ナノケア製品や、ナノイー搭載のドライヤーが早くから発売されていまして女性には比較的有名のはずです。しかし、具体的に何%アップするというような記述は一切なく、実験として28日間継続して使用した場合、うるおい美肌効果が認められるとされています。

シャープでは、プラズマクラスターイオン有と無しの場合で、1時間後に5〜6%程度の差(⇒公式サイト)が見られるとされますが(被験者13名/6畳)、ダイキンでは、単純にアクティブプラズマイオンだけで、120分で肌の水分量が約1.8倍にアップしたとされています(被験者8名/6畳)。一応「実際の効果はお部屋の状況やご使用方法により異なります」とされていますが・・・??

ただ、シャープでも、プラズマクラスターイオンのみの場合と比べて、プラズマクラスターイオンに加湿を加えた場合には、60分でその約1.8倍のお肌の保湿効果が認められるとされています・・・。何も書いてありませんが、ダイキンが加湿もしているとしても、数値が良過ぎな気もします(加湿には、それだけの効果があるのかもしれませんが)

とにかく、イオン技術は意外と難しいようで、あの日立ですら「アレルオフイオン」という(勝手な名前を付けたイオン)のがあったのに、シャープ等との比較に耐えられなかったようで、既に止めてしまっています。今まで空気清浄機の機外にはイオンが飛ばないものの、機内に吸い込んだウィルスやニオイに対しては効果が強いらしい「光速ストリーマ」に注力してきたダイキンが、簡単に有力なイオン放出技術を確立できる訳がない・・・はずで、少なくとも放出するイオン濃度は、シャープの4分の1程度ということで良いようです。

あと、一時期流行ったインフルエンザ対策となるという、ウィルスに対する効き目に関しての言及はゼロです。

なので、やはりシャープやパナソニックには及ばないかもしれないものの、一応効果はあるらしい、と思っておく位しかないのではないでしょうか(汗)。とりあえず、ダイキンの加湿空気清浄機に、本体内限定の「光速ストリーマ」に加えて、この「アクティブプラズマイオン」が付いたのは、(ダイキンにとって)マシな話です。

ただ、一番現実的にイオンの効果が必要とされるのはニオイ対策だと思いますが、殆どその場に漂うニオイに対してだけであれば、それらの組み合わせで良くても、付着臭が問題となる場合には、やはり(怪しさもない)プラズマクラスターイオンやナノイーの方が良いように思いますが・・・。

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